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頭皮トラブルを防ぐには?

頭皮の湿疹はシャンプーが原因? 見直すべきポイントは?
頭がかゆいな、と思って触ってみると、頭にポツポツ湿疹が! その原因は、もしかしたらシャンプーかもしれません。そこで、今回は主な湿疹の種類や、湿疹対策アイテムなどをご紹介します。
頭皮トラブルのしくみ

まずは、頭皮トラブルのしくみです。
皮脂や汗は、皮膚の常在菌(表皮ブドウ球菌、アクネ菌など)に分解されたり、酸化されたりして脂肪酸などになります。
脂肪酸が生成されることにより皮膚表面は弱酸性に保たれ、バリア能が維持され、病原菌(黄色ブドウ球菌など)の繁殖が抑えられています。
しかし、生成物の中には、オレイン酸などのように皮膚を刺激し赤みやかゆみを引き起こす物質や、頭皮においの原因になる物質(イソ吉草酸、酢酸など)もあります。
頭皮はトラブルの原因物質の元となる皮脂や汗が比較的多く供給され、常在菌が増殖したり、皮脂の分解が進みやすい、高温高湿になりがちな環境のため、赤み(かゆみ)や頭皮においといったトラブルにつながりやすいのです。
また、頭皮は毛髪に覆われていることから、トラブルや不調は自覚しにくく、さらに指で触れたり目視しながら、洗ったりすすいだりできないため、洗髪頻度が高くてもトラブルの原因物質を洗い残ししやすい。これが頭皮トラブルが完全になくならない原因になっています。
さらに、皮脂や脂肪酸などは、頭皮に広がりきったあと毛髪に移り、髪のべたつきの原因になります。
頭皮トラブルにはどんなものがあるか

頭皮トラブルには以下のものがあります。
①紅斑(微弱炎症、赤み)、吹き出物
頭皮の実態調査で最も多く観察されているのが、紅斑(微弱炎症、赤み)です。
紅斑は、皮膚の常在菌や酸化によって皮脂が分解されてできた脂肪酸が、頭皮への刺激となって起こることが一因として挙げられます。自覚症状がなくすぐに回復する微弱なもので、かゆみを伴う場合もあります。
②フケ
角層がまとめてはがれおち、目に見える状態になったもの。表皮が荒れて生まれ変わりの周期(ターンオーバー)が早くなって起こる。
油っぽいフケは、皮脂の分泌異常(脂漏性皮膚炎)や、洗髪頻度が低い場合に、皮脂と混ざることで見られると考えられます。
③かさつき
表皮が荒れて生まれ変わりの周期(ターンオーバー)が早くなると、セラミドが十分に産生されず、角層の構造が粗くなって、水分保持能が低下し、外気の影響を受けやすくなって起こります。
④ニオイ
頭皮上の皮脂や汗が変化して発生します。
髪の毛は外部のニオイ(タバコ、食べ物)を吸着しやすい性質があります。
頭皮のしくみ

頭皮も、他の部位の皮膚と生まれ変わるしくみは同じです。
表皮の一番下の基底層では、たえず新しい細胞がつくられ、この細胞が形を変えながら徐々に表面に押し上げられ、約2~4週間で角層細胞となり、さらに約2週間で角片(目に見えないアカ)となって自然にはがれます。約4~6週間で新しく生まれ変わっています。
角層からはがれ落ちた角片が目に見える大きさになった状態が、フケです。
頭皮は、皮脂腺が全身で最も多く、顔のTゾーンの2倍以上、汗腺は手のひらや足の裏に次いで多くあり、分泌量が多いのが特徴です。
頭皮自体は他の部位に比べて乾燥しやすい性質ですが、毛髪や皮脂によって外気の乾燥や紫外線の影響から保護されていて、水分量やうるおいが保たれています。
皮脂は頭皮上で肌表面の常在菌による分解や酸化によって脂肪酸になると、頭皮を刺激して紅斑(微弱炎症、赤み)によるかゆみや、ニオイの原因になります。
皮脂や脂肪酸は油性で、頭皮上で固形のものもあります。したがって水(湯)だけでは簡単に洗い流すことができないうえ、毛髪があるために頭皮に残りやすく、長時間放置されて頭皮トラブルにつながりやすいと考えられます。
洗髪後、およそ1日で皮脂は頭皮に広がり、その後毛髪に移行します。
洗髪後時間が経つと、髪がべたついてくるのはこのためです。
移行する時間は、気温や湿度、皮脂の分泌量や組成によって異なります。
また、髪が細かったり、少なかったりすると、皮脂などが移行する毛髪表面積が小さいため、同じ皮脂分泌量の場合、より頭皮に残りやすいと考えられます。
頭皮トラブル対策は、頭皮クレンジングと血流を良好に保つこと

①頭皮クレンジング
かゆみなどの頭皮への刺激や、ニオイのもととなる皮脂や汗を頭皮に長時間放置しない
②血流
頭皮マッサージなどで、血流の良い状態を保ち、頭皮の回復力、髪の成長を維持する
頭皮クレンジングのコツ
脂肪酸などのトラブルの原因物質やそのもととなる皮脂や汗を特に頭皮上から取り除く。
髪が長い場合は、髪の重なりの多い部分の頭皮を意識し洗い残しがないようにしましょう。
①シャンプーを使う
取り除きたい皮脂や脂肪酸は水やお湯だけでは落としきれません。
皮脂には40℃でも固形のものもあるので、洗浄成分で捕まえて洗い流します。
こんな機能の製品を活用
頭皮に届けやすく広げやすい…なめらかで適度に柔らかく行き渡らせやすい泡
- 髪を守る…塗布時から、すすぎ終わるまで髪がきしまない
- 頭皮に広がると気持ちよい、マッサージしやすい、泡質・液性
②頭皮クレンジングのポイント
- 髪と頭皮をしっかり濡らしてシャンプーを行き渡りやすくする
- シャンプーは、頭皮の髪の重なりの多い部分(こめかみ奥や後頭部)につける
- 根元や頭皮に泡が行き渡っているかどうか指で確認しましょう。洗い流したい油性成分に対して洗浄成分が足りないと泡が消えてしまいます。たっぷりの泡を頭皮にまで届けるようにしましょう。
- かゆみや皮脂が残っている感じがある部分に泡を行き渡らせましょう。
- すすぎは皮脂や脂肪酸をシャンプーとともに洗い流して取り除きます。指で頭皮や根元に触れて泡やぬるつきがなくなるまでしっかりすすぎましょう。その後髪に優しく指を通しながらすすぎます。温度はやや高めがすっきりすすげます。
- 髪の重なりの多いこめかみ奥や後頭部の頭皮にしっかり泡を届けるように洗いましょう。
洗髪時の頭皮マッサージ

洗髪時にリフレッシュしたい方におすすめです。なめらかな泡が頭皮にだいたい行き渡って、すすぐ前に行います。
手のひらで頭皮をはさんだり、指で頭皮をつかむようにして、頭皮を押しながらもみほぐします。頭皮をこすらずに手の位置を変えて全体に行うといいでしょう。(次回詳しく解説します)
頭皮マッサージの目的
頭皮マッサージにより、頭皮をもみほぐして柔らかくし、血行を良くする効果が期待されます。
また、頭皮の日常血流量が多いと、頭皮ケアの効果だけでなく、毛髪の健やかな成長を助ける効果も期待されます。
頭皮マッサージで確認されている効果
①頭皮の血行を良くする
1~3分のマッサージを毎日3回、6ヵ月間行った9名の平均で、日常の頭皮の定常血流量が上がりました。
1回の頭皮マッサージでは、マッサージ後血流に対する効果は持続せず、時間経過に伴って血流量は低下しますが、長期間繰り返し行うことで持続的な血流増加と頭皮状態の変化が期待できます。
②頭皮を動かしやすく、柔らかくする
頭皮マッサージを1回行うだけでも頭皮が動きやすくなりますが、さらに1週間継続すると、頭皮が柔らかくなりました。
③毛穴の角度を上げ、髪を立ち上がりやすくする
頭皮マッサージによって、 毛包(皮膚内部の毛を作る組織)の角度があがり、髪が根元から立ち上がりやすくなる傾向があります。
④効果的な頭皮マッサージの方法
押す、しっかりこする、もむ、の組み合わせが効果的
⑤洗髪時におすすめの 頭皮マッサージ
シャンプーを髪と頭皮全体に行き渡らせて、すすぐ前に行います。
⑥頭皮全体を揉みほぐす
5本の指先で頭皮をつかむように置き、指先の位置を動かさずに頭皮を押した状態で、手で3回ほど円を描くようにして揉みほぐします。
耳の上から頭の中心に向かって、さらに指の位置を前後に変えて繰り返し、全体に行います。
⑦引き上げ
真ん中3本の両手指先で頭皮を押しながら、こめかみから頭頂部に向けてゆっくりと頭皮を引き上げながら下から上に指を移動します。
*洗髪時は指先を使って、髪をこすらないように注意しましょう。
⑧ツボ押し
両手指先で、頭中央の「気持ちいい」と感じる部分を1ヶ所につき3秒押して離します。 (深呼吸して息を吐きながら押すとリラックスできます)
頭皮トラブルを無くすには?

頭皮を洗う意識が低く、洗い残している
20代以下は、頭皮ケア意識がやや低い傾向です。また、頭を起こしたままシャワーを使う人の中に、髪の表面からなで洗い、なですすぎだけで済ませているケースが見られます。
毎日洗髪していれば、それなりに汚れは取り除かれますが、特に皮脂や脂肪酸などの油性成分は、頭皮を洗う意識がないと少なからず洗い残され蓄積されます。
そうすると、乾かしてくし通した際にニオイが気になったり、髪の根元部分がべたついたり、かゆみやフケが出やすくなったりします。
すすぎきらないと、油性の汚れを残したまま
シャンプーを泡立てて頭皮をマッサージするようにしていても、すすぐ際に頭皮に触れていないという人が多く見られます。すすぎの時間もシャンプーを行き渡らせている時間よりかなり短い傾向です。
洗浄成分でせっかくキャッチした頭皮上の皮脂や脂肪酸などの油性成分も、しっかりすすがないとシャンプーと一緒に残ります。
シャンプーが肌に悪いからしっかりすすぎましょう、洗浄成分を選びましょうといわれることがありますが、実はトラブルの元になる脂肪酸などを残しているから肌トラブルになるのです。
頭皮に触れ、次いで髪に指を通しながら、ぬるつきがなくなるまでしっかりすすぎましょう。
耳うしろ
すすぎ湯の通り道になっていて、すすぎが十分でないとトラブルの原因物質が残りがちです。髪のない部分ですが、触れながらしっかりすすぎましょう。
後頭部のすすぎ
上向きすすぎ、下向きすすぎ、どちらでも、同じ体勢ですすいでいると、後頭部~襟足、耳のうしろは、すすぎにくく、すすぎ残しやすい部分です。
少しだけ首を傾けるとすすぎやすくなります。
お助けシャンプーを見つける、3つのポイントは?

湿疹が起こりにくいシャンプーを見つけるポイントは、「洗浄成分」「頭皮タイプ」「頭皮に良い成分」の3つです。
洗浄成分を確認している?
「洗浄成分」は、名前の通り汚れを落として、キレイにする成分のこと。
シャンプーにはかならず入っているものですが、それぞれの製品によって違いがあります。
おもな洗浄成分は「せっけん系」「高級アルコール系」「アミノ酸系」の3つ。
せっけん系と高級アルコール系は洗浄力が強く使用感は爽快ですが、頭皮に必要な皮脂まで取りすぎてしまい、頭皮トラブルになることが多い成分。洗浄成分がマイルドなアミノ酸系を選んで丁寧に洗えば、頭皮トラブルは少なくなります。
頭皮のタイプは合っている?
シャンプーには、「脂性肌」「乾燥肌」「敏感肌」など、頭皮に合わせたタイプがあります。自分の普段の状態から、何となく選んでいる人も多いけれど、実は乾燥肌なのに、乾燥しすぎで皮脂が過剰になってベタついてしまう「隠れ乾燥肌」など、実は真逆の場合もあるので注意しましょう。
基本的に頭皮は、顔やカラダの状態と同じ性質であると言われています。何もせずに顔が乾燥するようなら乾燥肌、脂が浮いてくるようなら脂性肌。顔が敏感肌なら、頭皮も刺激に弱くなりがちなタイプです。
頭皮に良い成分は入っている?
「スカルプシャンプー」という名前がついているシャンプーは、頭皮の健康を第一に考えて設計されたもの。汚れをしっかり落とす・肌を保湿する・皮脂の過剰分泌を抑える・肌を柔らかく保つ・血行を促進するといった働きが備わっています。
また、スカルプシャンプーの中でも「薬用」と名前がついているものは、「医薬部外品」。有効成分が入っており、より効果が期待できるとして、厚生労働省より認可を受けて販売されているものです。
例えば、脂性肌用の薬用シャンプーなら、洗浄成分はマイルドでも、皮脂の余分な油を溶解してくれたり、肌を清潔に保ってくれたりする有効成分が多く配合されています。また、乾燥肌用なら、保湿成分や肌を柔らかくする成分が多く配合されているものも。より肌のタイプに合わせた効果が期待できます。
シャンプーを選んだら、念のためパッチテストを行ってみましょう。
【パッチテストの方法】※医療機関でも行われています。
1)二の腕の内側、間隔をおいた3か所に、100倍程度の水で薄めたシャンプーを塗布します。
2)1~2分で洗い流します。
3)1日1回、同じ3か所に、これを4日間ほど繰り返します。
赤み、かゆみ、発疹などの異常が出ないようでしたら、使用をはじめてくださいね。
おすすめのシャンプー

1番のおすすめシャンプーは当店で取り扱っておりますnaluシャンプーです!
髪のパサつき、ゴワつきはもちろん、頭皮トラブルにも対応しているシャンプーです!
コラーゲン入の頭皮に優しい成分が多く含まれている為しっかり保湿もしてくれるので肌が弱い方、頭皮トラブルが起こりがちな方は是非1度使ってみて欲しいです!
私自身これまで高いシャンプーから市販のシャンプーまで幅広く試してきましたが、naluシャンプーを使い始めてから質感や、頭皮トラブルが本当に落ち着きました!
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